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内科 ※完全予約制となっております。

井手香織(獣医内科学研究室)
  ※アジア獣医内科専門医協会の指導医資格を取得しました。2021年からレジデントプログラムが始まる予定です。

消化器疾患,血液疾患を中心に,内科全般(肝胆膵疾患,内分泌疾患,泌尿器疾患など)を担当しています。「下痢」「嘔吐」「肝酵素値が高い」など割と具体的な主訴もあれば,「食欲低下」「元気がない」といった,いわゆる不定愁訴で受診されるケースも少なくないところは内科ならではかもしれません。原因がよく分からないのは,愛犬愛猫当人をはじめ,ご家族にとってもホームドクターにとってもストレスフルですので,先入観なく出来る限り見落としなく的確に診断へ繋げることに力を注いでいます。診断プロセスのうち,一見すると簡単そうな,問診や身体検査は実は7~8割の重要度を占めると思っており,それは,様々ある検査の優先順位や方針を決めるための最初の分岐点だからです。必要性を見極め,ご家族と相談の上,下記のような検査や処置に進みます。治療の選択肢は出来る限り多く提示し(手術が必要な場合には外科の先生と協力します),可能な限りホームドクターとも連携・協力しながら,愛犬/愛猫をサポートしていきます。

  • 一般的な検査の一例
    • 血液検査
    • X線撮影検査
    • 超音波画像検査
  • 特殊検査および処置の一例
    • 消化管内視鏡(上部/下部消化管/鼻咽頭)
      • 検査(観察,粘膜生検,超音波内視鏡)
      • 処置(異物除去,バルーン拡張術,ポリペクトミー,PEGチューブ設置)
    • 骨髄検査(細胞診,コア生検)
    • 各種針生検,細胞診
    • CT・MRI検査は,放射線科の協力のもと一緒に行います。

著書 http://kenkyu-web.tuat.ac.jp/Profiles/30/0002943/booksorpapar1.html
論文 http://kenkyu-web.tuat.ac.jp/Profiles/30/0002943/theses1.html
研究発表・講演 http://kenkyu-web.tuat.ac.jp/Profiles/30/0002943/meeting_achieve1.html


非再生性免疫介在性貧血(NRIMA)の骨髄塗抹(犬)
ホームドクターで貧血を指摘されて来院しました。貧血であるにもかかわらず,末梢血では新しい赤血球を作っている所見(再生像)がありませんでした。骨髄検査をしてみると,骨髄では赤血球を盛んに作っている(造血している)ことが分かった一方,せっかく作られた若い赤血球(赤芽球)が,マクロファージによって貪食されている(食べられてしっている)様子も確認されました(左上拡大図)。自己免疫疾患の1つである,非再生性免疫介在性貧血と診断し,免疫抑制療法を行いました。


胃のリンパ腫(猫)
食欲の低下と繰り返す嘔吐のため来院しました。超音波画像(エコー)検査を行うと,胃壁の一部が重度に肥厚していました(左図)。エコーガイド下で針生検を行い,細胞診(右図)とリンパ球クローナリティー解析を行った結果,B細胞性のリンパ腫と診断しました。多剤併用化学療法を用いた治療を行いました。


消化管型リンパ腫(犬)
食欲低下,下痢,低蛋白血症のため来院しました。超音波画像(エコー)検査では小腸,特に十二指腸に粘膜面の不整やエコーレベルの上昇など著しい異常を認めました(左上図)。消化管内視鏡検査で実際に十二指腸を観察してみると,粘膜面の不整,発赤,びらん,出血,浮腫,リンパ管拡張像などが認められました(左下図)。内視鏡下粘膜生検を実施し,細胞診(右上図)・病理組織学検査(右下図)・リンパ球クローナリティ解析を行った結果,上皮向性のT細胞性リンパ腫と診断しました。多剤併用化学療法を用いた治療を行いました。


食道狭窄のバルーン拡張術(猫)
吐出(飲み込んだものが胃に入らずにすぐに吐き戻す)のため来院しました。消化管内視鏡検査で食道狭窄が認められたため,バルーン拡張術を実施しました(左図)。2週間ごとに3回実施すると,ドライフードも食べられるくらいまで狭窄部位が広がり(右図),治療終了となりました。


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